第13話

自らの唇をペロリと舐め、興奮を見せる律樹は、私を跨いで膝立ちをして私を見下ろしている。



そして私の目に入ったのは、部屋着のズボン越しからでも分かる程に持ち上がった、律樹の昂りだった。



私に欲情して、律樹が雄の顔をする。



たまらない。



そのまま上の服を脱いで、律樹の肌が晒される。



可愛い顔からは想像出来ない程に、主張するモノと、鍛えられた体が妙にいやらしい。



お腹の奥がジクジクと痺れ、その場所が濡れてくるのが分かる。



「律樹っ……早くっ、触って……」



歯痒くて、もどかしくて、疼く体をどうにかして欲しくて、縋るように律樹に懇願する。



「っ……それは……反則だろっ……」



「ぅンんっ、んっ、はぁっ、ふっ、ぅ、あぁああぁっ……」



ねっとりと舌を絡め取るようなキスをされながら、両方の胸の突起を摘み上げられ、捏ねられ、待っていた快感に体が激しく波打つ。



焦らされた体は、少しの刺激ですら大きな快感を生み、それだけで私は達してしまう。



「もう、イった? ククッ……めっちゃ感じてんじゃん……体いっぱいビクビクさせて、美都……すっげぇ可愛い……」



楽しそうに言った律樹の手が、太ももを撫で上げ、もう片方は胸の突起の刺激をやめない。



「引っ掻かれるのと、優しく捏ねられるの、どっちが好き? 欲張りに、全部?」



「あぁあっ! ん、ゃ、あぁっ……」



律樹が触る全てが気持ちよくて、何をされても感じてしまう。



はしたなく喘ぐ私に、羞恥なんてものはなかった。



「律き、ぃ……ぜん、ぶっ、ぁっ、き、もちぃか、らぁ……ンっ、もっ、と……」



「こんなに乱れた美都、俺しか知らないって思うだけでっ……たまんねぇ……」



太ももを撫でていた律樹の手が、私の濡れたそこへと伸びて、下着が忙しなくズラされ、ゆっくり撫でるように這う。



「ふあぁっ! あっ、ゃっ、ん、あぁっ……」



何度も繰り返し撫でられ、一点を集中して刺激され、達しては喘ぐを繰り返す。



言葉にならないくらいに、何度達したのか分からない。



声も出せず、荒い息だけが漏れ、体はビクビクと痙攣する。



「大丈夫か? やめてやりてぇけど、今更止めれないから、このままもうちょい付き合ってな……」



律樹が汗で張り付いた前髪を撫で上げ、小さくキスを落とす。



今の私には、それすらに感じてしまう。



「り、きぃ……体、熱いの……助けてっ……早くっ……」



これだけ達していても、まだまだ足りない。



まだ律樹が、足りない。もっと欲しい。



こんな状況で、血は争えないなと頭のどこかで母を思い出す。



下着から取り出された律樹の昂りが視界に入ると、その迫力に私の喉が鳴る。



ゴムの袋を口でちぎり開ける姿に、ドクンと心臓が跳ねる。



「こんな時になんだけどさ、俺、多分平均よりデカいっぽいから、痛かったら、言って……やめれるかは、分かんねぇけど……一応、頑張る……から……」



まさか、この状態でやめる事が辛いのが、自分だけだとでも思っているのだろうか。



私は律樹の首に腕を回し、強く引き寄せる。



「中が熱過ぎるくらい疼いてるのに、痛いとかやめてなんて言うわけないじゃない……やめたら許さないから……。早く……いっぱい二人で気持ちよくなろ……」



熱に犯された体は、私の全てを狂わせ、色んなものをおかしくしていく。



「そんだけ煽ったんなら、もう手加減しねぇからなっ……」



十分に濡れた部分に、律樹のモノが擦り付けられる。



体中にゾワゾワとした感覚が巡り、ビクリと体が震えた。



何度かそれが繰り返され、何度も体を跳ねさせた私を楽しそうに見た律樹が、小さく「いくぞ」と言った瞬間、強い圧迫感が襲い掛かる。



苦しそうに律樹が眉を寄せて呻いた。



「ああぁっ! はぁ、ぁ……っ、んっ……ぅ」



「っ、くっ……はっ、やば、ぃっ……美都の、中っ……めっちゃ、きもちっ……ぁ……」



まだ全部入り切っていないであろう律樹のものが、ゆるゆると入口で動かされる。



それだけで達してしまい、快楽の波が何度も押し寄せる。



「もうちょいっ、だからっ……はぁ……」



「あっ、律っ……んんンっ、こんな、のっ、ダメっ……」



拒絶ではなく、少しの刺激でこんなに気持ちよくなってしまったら、全て入った時、私はどうなってしまうんだろうか。



「やめんなって、言ったのっ、んっ、美都、じゃんっ……くっ、ほら、全部っ……はぁ、はいっ、たっ……」



「ゃ、あああぁぁあぁっ! ダメっ、これ、ダメっ……イっ、ぁああっ……」



入った後、深めに律樹の腰が押し込まれる動きをした瞬間、電流が走って、頭が痺れるような感覚がし、ビクビクと体が痙攣する。



「ぁ、ぁっ、ぁあっ、ぅ、ゃ……」



「入れただけでっ、こんな、思いっきり締め付けてっ、んっ、ぁ……大丈夫、か……」



「ダ、メっ……これ、気持ちよすぎ、て……頭っ、おかしくなっ、るっ……」



朦朧としながらも、必死に律樹にしがみついて喘ぐ。



「嬉しい事、言ってくれるじゃんっ……もっと、二人で気持ちよくならないと、なっ!」



「ぃ、ひあああぁあぁあっ!」



最奥に思い切り突き立てられ、喉がひくついて体が激しく反応する。



何も考えられないくらい、気持ちいい。



体を仰け反らせて、はしたなく声を張り上げる。



唇を食べられるみたいに、キスが繰り返され、頭がクラクラする。



体の全てが性感帯にでもなったみたいに、何処を触られて、何をされても感じてしまう。



今だって、ただ腰を撫でられただけで気持ちがいい。



快感に悶え、喘ぎ、悦ぶただの雌。



自分が汚く感じて、少し怖くなる。



何人も男を咥え込む、あの母親と同じ雌。

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