第18話
冬に近づくにつれて、私の行動範囲は狭くなる。もちろん動きも鈍くなる。
「寒い……死ぬ……無理……」
私は冬が苦手で、人一倍寒がりだ。
首輪が見えなくなるけれど、寒いものは仕方ない。
私の首にはマフラーが巻かれている。
そんな中、昨日の柔道部でのミーティングで出た話に、少し浮かれている。
冬の合宿。
林田君とお泊まり。とか、凄く不謹慎というか、浮ついてる。
何の為に合宿するのかって話しだ。
柔道部の合宿は、地獄だと聞いた。
なのに、処理はある方がいいからと私も同行する。
のだが、合宿には数人の女子も来るらしく、処理の事実がある事も承知しているという。
やっぱりこの学校はおかしい。
まぁ、私もおかしいけど。
そして、あれよあれよと、あっという間に合宿当日。
大型のバスに荷物を運び込み、乗り込んで座席と点呼を取る。
私は、前から二番目の窓際で、林田君の隣だ。
座席を見て固まってしまった。嬉しくて、ニヤケた。
こんな幸せな毎日、いいのか。
ちょっと緊張しながら座ると、バスが走り出した。
「おぉ、隣はお前か」
「よ、よろしく」
バスの中は騒がしく、そんな中でも顧問の先生は爆睡している。よくこんな状態で寝られるなと関心してしまう。
「っ!?」
足に触れる感覚。林田君の手が太ももに触れる。
ゆっくり撫でて、スカートへ侵入する。
「……はや、っ……くんっ、駄目っ……」
「何が駄目なんだ? 主人が触れて何が悪い?」
ずるい。嫌だ駄目だと言いながら、拒めないのを知ってるくせに。
「ぁっ……ふっ……んっ……っ……」
下着からするりと入ってきて、割れ目を撫でられる。指の腹に突起が触れて、強い刺激が体を支配する。
口を手で塞ぎながら、声を必死に我慢する。
「もうイキそうか?」
「っ、ん……ぁ……はゃっ……し……ンんっ」
林田君に寄りかかり、彼の服を掴んで唇を噛む。
ゾクゾクと何かが上がってくる感覚。
「唇噛むな……せっかくの綺麗な唇が台無しだ……」
「はぁっ、んんンっ……ふンンっ、ぅんんっ、んっ……」
唇を塞がれ、林田君に夢中でしがみつき、体をビクビクと痙攣させながら達する。
騒がしいバスの中、静かに荒く呼吸をする。
「悪い。つい触りたくなった」
謝っている割に、ニヤリと笑って楽しそうな顔をした。
最近知ったけれど、たまに出る意地悪モードの林田君だ。私はこの林田君も嫌いじゃない。
優しく頬を撫でる指。
駄目だ。熱くされた体がまだ疼いている。
もっと欲しいと体が求める。でも、こんな場所では無理だから、もどかしくて仕方ない。
恨めしくなって、林田君を見るけれど、どこか楽しそうにフッと笑った。
惚れた者の負け。ほんとにその通りだ。
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