第一章

第4話

次の日から、本当の処理活動が始まる。



「んっ、ほらっ、しっかりっ……その可愛いお口で、しゃぶって、よっ……はぁ……」



「おら、腰が止まってんぞっ……っぁあ……んっ……はぁ……」



「この子の手、んっ、やべぇ……はっ、気持ちよすぎっ、俺もうっ……」



両方の手で別の人の昂ったモノを扱き、口で咥えて舌で刺激して、自らの中に入れながら腰を動かす。



中に口に、体中に出され、荒い息をする私を見下ろす多くの視線。



まだ、終わらない。



何人も相手にしながら、朦朧とする意識を必死で保つ。



しっかりしなきゃ。こんな事で弱ってちゃ駄目だ。



「じゃぁ、次俺な〜」



「俺も、お願いしまっすっ! 俺口でして欲しいから、口貸してね」



「俺中がいい〜」



「俺は手でいいっス」



四人。



先程までの熱がまだ残っていて、酷くされているのに、私の体は淫らに濡れる。



「こっちって、初?」



最初に名乗り出た部員が私の後ろの部分に、指を這わせる。



ありえない部分を触られ、体が拒否反応を起こす。



「な、に……言ってっ……」



「大丈夫。後ろの処女、いただきま〜す」



「やっ……やだっ、いやだっ! やめっ……」



そんな場所に、入れられたら、壊れてしまう。



何を言っているのだろう。



でも、私は、奴隷で、処理道具で。



拒むなんて、許されないのに。



助けて。助けて欲しい。



私はまだ期待しているのか。助けてもらえる事を。そんな、愚かな期待を。



冷たくてヌルヌルした感触が、後ろの穴に塗り付けられて、ゆっくり指が入ってくる。



「やっ、やぁっ、い、たっ……痛いっ、や、めて……いやぁ……」



涙が出る。止まらない。



―――ガチャリ。



扉が開く。



部員達がそちらを向いて、部室がピリっとした。



「傷つける行為、または嫌がる事はするなと言ったはずだが?」



低く唸る様な声。



真面目で固い男。主将の林田君だ。



奴隷を守るなんて、正気だろうか。



いくら絶対的な主将であろうと、多少の不満は出るはず。



なのに、どこまで真面目なんだろう。



「す、すんませんしたっ!」



「いや、分かってくれればそれでいい」



飴と鞭。とは違う気もするけれど、ある意味そんな感じだと思った。



そして、再開される。



林田君は颯爽と部室からいなくなった。



「しゃーねーなー。んじゃぁ、ここに二本同時に、いっとく?」



「マジか。お前と同じとこに入れんの? う〜ん……まぁ、いいか」



体勢を変えられ、すでに入っている中に、もう一人のモノが入ってくる感覚。



「そ、んなっ、入んなっ……いっ、ん、ゃぁああっ……」



「キツっ、これっ……やばくっ、ね……」



「気持ちいっ……ぁあっ……っすぐ、イキっ、そっ……」



少し痛くて、苦しいのに、それが気持ちよくて、自分の体がどんどん知らないモノに変えられていくようで、何だか怖い。



少しして、代わる代わるメンバーが変わる。



一人一人相手をする時もあり、あと少しで終わるという時には、体中精液だらけで汚れきっていた。



「俺精液まみれの女とか無理だわ。明日でいいわ。お疲れ〜」



「俺も〜」



「俺はこういうの、たまらなく興奮するんだよねぇ……色んな男に犯されて……汚されちゃってさぁ……あぁー……可愛いなぁー……」



そう言って、部員の一人がうっとり私を見つめて舌なめずりをした。



「我慢できなくなっちゃった……ねぇ、ここ、すぐ入るよね……んっ」



「っ、あぁああっ……」



入れた瞬間から、最奥を激しく突き上げられる。



体をビクビクさせながら、思い切り達してしまう。



「はぁはぁっ、んっ、すっごっ……んぁ……」



揺さぶられ続け、私は何度もイカされる。



そうやって、今日の部員の相手が終わった。



シャワーを浴びて出てくると、そこには林田君がいた。



「帰ったんじゃ……」



「ん? あぁ、片付けとお前の様子をな」



優しくしないで欲しい。



好きな気持ちを、諦められなくなる。ほんとにずるい人だ。



「わ、私は、大丈夫っ、です」



「痛むところはないか?」



「は、はい」



少しづつ近づいてくる。私は、無意識に俯いて後退る。



「怖いか?」



「い、いいえっ……」



頬にかかる髪をよけるだけなのに、体がビクリと跳ねる。



体が、熱い。



「大丈夫だ、何もしない。怖がるな」



「ち、違います。林田君は、怖く、ないです」



彼を恐る恐る見上げる。



「そうか」



そう言って、優しく笑う。



何でそんな愛おしそうな目で見るのだろう。そんな顔で笑わないで。



期待してしまうから。



そんな事したって、無駄なのに。



「あの……あ、あの……えっと……」



自分から求めるのは、やっぱり慣れない。けど、林田君に触れてもらえる事が嬉しくて、触れてもらえる機会は、少しでも逃したくない。



「う、しろ……を」



「後ろが、どうした?」



凄く、恥ずかしい。けど、初めての場所は、全て彼に犯して欲しい。



言葉にするのがやっぱり恥ずかしくて、林田君の手を、自分のお尻に持っていく。



「ここの使い方……教えて、くださいっ……」



恥ずかしさに涙が滲むけれど、それでも、彼に全てを委ねて、奪って欲しい。



「嫌がって、なかったか?」



「あ、あれは、その……突然、だったし……ほら、私自分、から……ここに来る事を決めたし、それに性欲処理が嫌がってちゃ、駄目だろうし……」



あなたに全部して欲しいって本音、そんなの言えるわけなくて、だから言い訳じみた事ばっかり言ってごまかす。



「あっ……ん……」



お尻にある手が、ゆっくりとお尻を撫でていやらしく揉みしだく。



「痛かったらちゃんと言え」



何でも受け入れる。優しくて、ずるい。



好きだ。



耳を舐められながら、お尻を揉まれるだけで、綺麗にしたはずの場所が濡れるのが分かる。



「手、が……やらしっ……ぃ」



「やらしい事、してるから仕方ない。お前の顔もやらしいぞ」



「ゃ、あっ……ンんっ……」



囁かれ、耳が舌で犯される。



こういう時、彼は普段の堅物で無愛想で怖いイメージとは違って、甘くて優しくて激しい雄に変わる。

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