主人公「シド」は、気さくな美少女……ではなく、美少女と見紛うほどの容姿を持つ実力者。そのギャップも魅力の一つですが、序盤ではテンポよく街を救い、モンスターを撃退するなど、圧倒的な強さを発揮して活躍していきます。物語が進むにつれて、国の根幹に関わる闇に対峙していく展開も描かれ、読みごたえが増していきます。
一方、火力こそあるものの他はてんでダメなポンコツ転生者「ユート」は、最初こそ異世界に馴染めずやらかしてばかり。しかし次第に自分の実力や立場を客観的に見つめ始め、銀龍や周りのキャラにフォローされながらも街の依頼をこなし、少しずつ成長していきます。
そんな最強主人公・シドの活躍と、不器用ながらも着実に前に進むユートの成長から目が離せません!
王道の異世界ものでありながら、二人のキャラクターの見せ方や関係性がとても魅力的で、どこか新鮮さを感じさせるレアな作品です。今後の展開にも期待が高まります!
シドの穏やかな日常から始まり、次第に事件に巻き込まれていく展開は、読者を自然と物語の中に引き込んでくれます。登場人物たちのやりとりも軽妙で、ユートの突き抜けたバカさ加減に思わず笑ってしまう場面も多々ありました。それでいて、シドの根の優しさや、イザベラの毅然とした強さが要所で光り、物語に芯の通った温もりを感じます。戦いや借金、監視という重いテーマがありながらも、登場人物たちの掛け合いがどこか心地よく、世界観に安定感があるのが魅力です。続きが気になる展開の中にも、日常のほっとする場面が差し込まれていて、読後に優しい余韻が残りました。続きが楽しみです!
異世界転生物って楽しいですよね。超人的なスキルで無双したり、前世の知識をフル活用して人生を謳歌したり、はたまた、その世界で一から力をつけ成長して生きていく…どれも楽しい。
でもよく考えたら、その転生先の世界の人から見たら転生者ってどう見えるのよ?それに、そもそもそんなにうまくいくかな?この作品の切り口はそこにありそれが面白いです。
はじめはクスリと笑える描写が満載で、そうした笑いを中心とした話かと思いました。
その時点で大変楽しく読んでいたので評価をと思ったのですが、グッと堪えて第一章全て読んでからレビューのために筆を取ってよかったです。
主人公のシドの出自が明らかになると、彼の背負うものが見えてきます。彼が何を背負い、何を思って生きているのかが丁寧に描かれており読み応えがあります。
ぜひ、じっくり腰を据えて読んで欲しい作品の一つです。
「銀龍、吼える」というタイトルから想像するほど派手な始まりではありません。むしろ静かで、どこか牧歌的。ですがこの“平穏の中にある戦い”の描き方こそ、本作の真骨頂だと感じました。
主人公シドはS級の冒険者ながら、屋根修理のような雑用も黙ってこなす男。ギルドの仕事を貴賤で分けず、「戦いに大小はない」とするその価値観が、作中の言葉や態度から滲み出ています。
まるで『ゴブリンスレイヤー』のような、“地味だけど確かな戦士”の雰囲気があり、個人的にとても刺さりました。街の人々とのやり取りも温かく、頼られ、からかわれ、時には命を狙われ──そんな日常のすべてが“英雄譚”の一部になっているのです。
そして最後の大爆発(笑)。
「静けさの後の嵐」を予感させる見事なラストでした。
✉️ 読者としてひとこと
“冒険者”という肩書きに、誇りと責任を込めて生きる男の姿がかっこいい。
戦わない日常も、戦いだ──そんな生き様、好きです。
千ニ咲ケル 夢ハ弛マズ 花一華🐣
千に咲ける:千(ち)は地の文でもあり、血でもある。戦いの中で咲く花をイメージ。
夢は弛まず:苦境でも志を曲げない主人公の意志。
花一華:アネモネの別名で、その静かな強さを表しました。
以下、レビューです🐣
物語は、S級冒険者であり「銀龍」の異名を持つ主人公シドが、理不尽にすべてを奪われながらも、自らの信念と力で戦い続ける姿を描いています。彼の前に現れる異世界からの転生者との対比や、村人たちとの交流、そして迫りくる脅威との戦いから目が離せません。
苦難の中でも希望を失わず、真実を求めて戦う主人公の姿が、アネモネの花言葉「希望」「真実」「苦しみの中の愛」が重なったので、過酷な環境でも美しく咲く花であり、シドの強さと優しさを象徴するのにふさわしいと思い詠みまみた🐣
この作品には現代?から転生、あるいは転移してきたと思われるキャラクターが登場します。
彼は常人を遥かに超える力を持ち、地域の脅威になる程の存在を倒す事が出来ます。
ともすれば簡単に英雄になれそうですが、彼は全く活躍する事が出来ません。
それは彼が世界の常識を知らないからです。
現実でも往々としてそうである様に、
土地の慣習や文化を知らずに力を行使する者は礼儀知らずとされ、
時には秩序を壊す者として厄介者扱いされます。
この作品はその様な昨今溢れる安易なご都合主義の転生・転移系への一つの教訓です。
転生系の小説を書きたいと思っている人ほどこの作品を読むべきだと考えます。
そして、転生系が嫌いな人も読んでみてください。
きっと、あなたが転生系を嫌う点が解消された作品です。