三船の観察眼
第8話 三船の観察眼1
ミシェルさんにアドバイスを受けたことは、本当にそうだな、と今、実感している。
こうして、小牧先輩と二人で過ごせている、この時間。
偶然とはいえ、先輩の貴重な時間を割いている訳で。
いつもは自分のことで頭がいっぱいになってしまうけど、この時間は、そういう訳にいかない。
そう思って、何か話のきっかけ無いかな、と先輩を観察してたけど。
なんか、意外に先輩、表情豊かなんだなってことに、今更気づいた。
皆と居るときは、爽やかな表情しか見ることない。
でも今、目の前にいる先輩は、ちょっと小難しい顔をしたり、頬を少し膨らませたり。
どれも些細な変化だけど、多分、面と向かってちゃんと相対しないと、分からなかったと思う。
ただ、その中でも一番気になったのは、最後の表情。
悲しいような、寂しいような、そんな感じ。
何か辛いことでも、あったんだろうか。
そう思うくらいに。
皆と居る時には、想像もしなかった表情。
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