第14話 ごめんな
ササミは、携帯を見ながらも「誰からも連絡が来て居ないわ」と呟いて居た。
ササミは、自室で本を読みながら、寝そべって居た。
その頃、ミナトは「あれ?珍しくササミから連絡が無いな」と不思議そうに音のならない携帯を眺めて居た。
ササミが徐に、携帯からミナトに通話を掛けたが、全然出る気配がなく諦めた。
ヒトミが「何?そんなに溜息をついて、ため息ばかりだと幸せが逃げちゃうわよ」とササミに語りかけた。
ササミが「だって、ミナトからも連絡が無いのに、どうやって元気を出せって言うのよ」と頬杖をついた。
ヒトミが「そうね?そう言う時もあるわ。いつかミナト君よりも素敵な人が現れるわよ」としょげて居るササミを励ました。
ササミが連絡先で英一と言う名前を見て、久しぶりに電話を掛けてみようと思ったのだ。
プルルルと言う携帯の音に、ハルカが気付いて「誰にゃ?ハルカだにゃ」とお酒を飲んで酔っ払って居た。
ササミが「あの、英一に電話を掛けたのに、どうして、ハルカさんが英一の電話に出るの?」と驚いて居た。
ハルカが「ん?どうしてって?」と気になって聴き返すと、英一が「あ、また勝手に電話に出やがって。俺の携帯なんだからよ」とハルカから携帯を取り上げた。
ササミが「あの、英一に変わって貰える?」と声を掛けると、英一が「俺だよ。ごめんな。勝手にハルカが電話に出ちゃったみたいで」と後ろの髪をかきながら電話に出た。
ササミが「もしかして英一ってハルカさんと一緒に住んでいるの?」と突然聞き返した。
英一が「そうだけど?それがどうしたんだ?」とササミの返事を返した。
ササミが「そうだったんだ。私てっきり別々に暮らして居るのかなと思って居たよ」と英一に話をした。
英一が「あー、確かにな。でも、アイツ(ハルカ)を放って置けないだろう?だから、一緒に暮らす事になったんだ」とササミに返事をした。
ササミが「そうなんだ。確かにそうだよね?」と英一に返事を返した。
ハルカが「ね?構ってよ。構ってくれないと寂しいにゃ」と英一の側で構ってポーズをすると小さなボールを投げて取ってくるように指示した。
英一が「あ、そうだ。また、ミナトと何かあったら言ってな?」とササミに返事を返して電話を切った。
その日、メールが来たのはその後で、「ササミ、今日はごめんな。俺、最近忙しくてササミの事まで考えられなかったし、ちょっと用事ができちゃって一緒に行けなかっただけなんだ」とミナトからのメールを見て、眠りについた。
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