第13話 本当の幸せって?

ミナトが「今日は、デート行くって約束をしたんだけど、ちょっと用事ができちゃってさ。ごめんな」と平謝りをした。


ササミは「どうしても、私の用事よりも大事な事?」とミナトに尋ねた。



ミナトは「しょうがないだろう?俺にも用事があるんだから」と、ササミに楯突いた。



ササミは、「しょうがないだろうって、もういいよ」とミナトを見て、すぐに振り返り帰って行った。



ミナトは「ちぇっ、逃げちまった」とササミに対して、かんしゃくを起こした。




本当の幸せって何だろうなとササミは、心の中で思って居た。



ササミは、このカフェにミナトと行くはずだった、町田パフェ屋さんのドアを開けた。



そこには美味しそうなパフェがあって、頼んで食べたが美味しさを感じず、目から流れる涙のしょっぱさを感じるだけだった。




ササミは、カノカに「あれ?こんな所に居たの?」と驚いて居た。



ササミが「うん、悲しい事があってね。涙が出ちゃった」と頬に流れる涙を拭いた。



カノカが「何があったの?そんなに悲しい事があったの?」とササミに尋ねた。



ササミは「あぁ、いえいえ。こんな事を言ってしまうのは何だけど、ミナトって彼氏からドタキャンされて悲しくて、本当はミナトと此処で食べるパフェも一緒に食べられなくてね」と残念そうに話し掛けた。



カノカが「そんな、こんなに可愛い彼女を泣かせてまで、一緒に食べようって言っていたパフェを食べられ無いなんて、それでも男なの?許さない」とササミの代わりにミナトに対して怒りを露わにした。



ササミが「もう、良いのよ。あのミナトだけが男じゃないんだから」とカノカに返事を返した。




英一が「あれ?こんな所で何をして居るんだ?2人共」とササミとカノカに声を掛けた。



ササミが「別に何も無いよ。心配かけてごめんね。私はもう行くから」と町田パフェを後にした。



英一が「何かササミにあったのか?」とカノカに聞くと、カノカは「あのね?ササミの彼氏、ミナトと町田パフェでパフェを一緒に食べるはずだったのがドタキャンされて悲しんで居たみたい」と事情を話した。



英一が「そうだったのか?それは可哀想だな」とカノカに返事をした。



カノカが「でしょう?本当に可哀想だよ」とササミのことで話をした。




英一は「じゃ、俺も帰るかな?またな」と町田パフェ屋を出て行った。



カノカは「ふー、疲れた。私も帰ろうっと」と椅子から立ち上がった。



そして、カノカは薄暗くなる外を、歩いて家までの道を急いで歩いて行った。















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