第11話 恐る恐る

ヒトミが「さっき、にゃって言わなかった?」とササミと口裏を合わせた。


ササミが「どうかしら?何かの聞き間違いでは無いですか?」とヒトミを宥めた。


ヒトミが「そうね?もしかしたら聞き間違いかも知れないわね?」とササミに返事をした。



ササミが「ふー、何で猫語が度々出て来るのかしら?そのためのフォローが大変よ」と嫌な汗を掻いた。



そうして、ハルカは、英一のアパートのクレナソウに帰って来た。


ハルカは「ただいま」と英一のアパートに帰って来るなり、腰を落とした。



英一が「で?ササミの家はどうだった?」と尋ねた。


ハルカは「それが聞いてにゃ?ハルカの家のお姉ちゃん、驚く様な事を一言多く発言する人で、嫌になったにゃ」と英一に話して居る間に猫語が出てくるわ、尻尾がお尻から出て来て居た。



英一が「もしかしたら、また猫に戻るのか?」とハルカを見ると、白い煙を出して猫に戻ってしまった。



ハルカは「みゃー、みゃー」と黒猫になって、壁に引っ掻き傷を作り、家の壁はボロボロになって居た。



英一が「壁が汚くなるだろう?いい加減辞めてくれよ」とハルカに楯突いた。



ハルカは「みゃー」と一声泣いて畳の上で寝そべって寝て居た。



カノカが隣の家に越して来て、「英一、これから隣よろしくね?毎晩、カキカキ壁を引っ掻く音がうるさいんだけど、辞めてくれる?」と言う注意が飛んだ。


英一は「そんなのうるさいに入らないだろう?我慢してくれよ」と逆に詰め寄った。



ハルカは「そんにゃ事ないよ。全部私が悪いにゃ」とカノカに返事を返した。



ハルカは、話す度に猫語が日増しに多くなって居た。



カノカは「分かったわ。じゃ、英一のせいじゃなく、ハルカのせいね」と話し不機嫌そうな顔をして居た。



ハルカは、猫に戻ってしまい、また、あの自動販売機の下に現れる、人間に一生なれる魔法陣が描かれたブラックホールに入って行った。



ハルカは「今度は、猫に戻っていかないから大丈夫」と安心して英一のアパートの茶の間に座った。



そして、英一は「ハルカ、俺達もそろそろ幸せになろう」とハルカに話し掛けた。


英一とハルカは永遠に幸せになっていった。






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