第7話 マナエ
マナエが「英一さん!ボーっとして、どうしたんですか?」と英一に声を掛けた。
英一は「え?あ、ごめんなさい。マナエさん」とマナエに謝った。
英一は「いや、こうやって付き合えて、夢の様だなと思って」とマナエに幸せそうな顔をして居た。
マナエは「あら?それは、良かったです。ただ、何も無い毎日が、平凡で良いですね」とまったりして居た。
公園のベンチに座っていると、ササミが来て「あら?英ちゃんよね?こんな所で何をしているの?」と後ろから声を掛けられて、英一は後ろを振り返った。
英一が「あ、ササミか?何でこんな所に?」とササミに疑問を投げかけた。
ササミが「あー、実は友達の家が、此処の近くでさ?ヒロミって言うんだけど、その人の家に遊びに行く途中で見かけたから」と英一に話し始めた。
マナエが「初めまして。私はマナエです。よろしくお願いします」とササミに挨拶をした。
ササミは「え?もしかして英ちゃんの彼女?綺麗な人ね」と笑顔で声を掛けた。
英一が「だろう?俺の彼女になってくれて、しかも知り合いの女の子によく似ているんだ」とササミに返事を返した。
ササミは「へー。良いな?私も彼氏が欲しいわ」と英一を羨ましそうに見て居た。
英一は「ササミにも良い彼氏が出来るんじゃないのか?」とササミに返事をした。
ササミは「そうかな?彼氏ができれば良いけど」と英一に話し掛けた。
ヒロミが「ササミちゃん。中々来ないから来ちゃったよ」とササミを迎えに来た。
ササミが「分かった。今から行くね?英ちゃん、またね?」とヒロミの家に向かった。
英一は「またな、ササミ」とササミに手を振って見送った。
マナエが「あの子って知り合いですか?」と英一に尋ねると、英一が「そうだよ?あれは、俺の顔馴染みのササミだよ」とマナエに声を掛けた。
マナエが「良いですね?私は、そんな幼馴染みたいな人が居ないから、羨ましいですよ」と笑顔で答えた。
英一は「そうか。その点では俺も恵まれて居るのかな?」とマナエに偉そうに話をした。
カノカは「あら?英一。久しぶりね?あれ?横にいる人は誰?」と尋ねて来た。
マナエが「私はマナエです。英一さんの彼女になりまして、よろしくお願いします」と深々とお辞儀をした。
カノカは「あ、そう言う事ね?私はカノカです。
よろしくお願いします」と返事を返した。
英一が「この人は、あの黒猫の生まれ変わりで、ハルカが、マナエになったんだ」と声を掛けた。
カノカが「あ、どうりで、まさかとは思ったけど、顔がハルカに似て居るわね?」と驚いて居た。
マナエが「この方とは、どんなご関係なんですか?」と訊ねると、英一が「あ、俺の元カノだよ。ま、仲良くしてやってくれな」と話を始めた。
マナエは「ハルカって私が猫の時の名前ですか?あまり良く記憶がなくて…。」と英一に話をすると、英一が「あ、そうだよな?猫の時の記憶は人間になる引き換えになくなるんだよな?」とマナエに話をした。
マナエは「そうですね?多分そうだと思います」とおでこに手を置いた。
英一は「ある日、ブラックホールの夢を見たんだ。不思議な力を宿して居る黒猫のハルカが居て、その黒猫は、愛する人のキスじゃないと人間に戻れないって言って居たはずだけど…。ま、でも結果オーライだよな」と1人呟いて居た。
マナエは「それって、私の飼っている黒猫ではないですか?」と、黒猫を徐に手から離そうとした時に、黒猫が英一にキスをした。
すると、ポワンとピンクの光に包まれて、ハルカが洋服を着て出て来た。
マナエは「まさか?これがハルカだったの?」と1人驚きを隠せずに居た。
英一は「ハルカだろう?あの黒猫の」と驚いて居た。
そして、マナエは黒猫のハルカをいつの間にか飼い始めて、英一とこのように再会することになるとは思わなかったのだった。
ハルカは「ありがとう。人間になれたよ。英一さんと恋人になる為に、私は生まれてきたんだから」と嬉しそうに話し掛けた。
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