第4話 生徒会室でのハプニング!!

ここは放課後の生徒会室。わたしの偏見だけど、男子校にしては王子様チックな豪勢な装飾だ。そこの高価そうなソファに座らせてもらい、勉強会だ。いつものこの世界では、長月望は勉強不足で赤点ばかりの顔ばかり美しい中性的なイケメンだったらしい。男子校の『姫』だとか。いつも学園行事では女装して男子たちの鼓舞をあげているらしい。


「今日は、まあ簡単に予習だ。」ギリー先輩が言うと、お得意の英語問題を出してきた。

それに手をつけながら、わたしはのほほんとした程で素知らぬふうに言う。

「罰ゲームは大隈先輩が作ってくれたワンピースですから、、あゝ嫌だなあ、、また女装かあ。あ!そうだ!あとで紅茶淹れますね!いい紅茶菓子を宍戸先輩からもらったんですよ!」

ギリー先輩はほぅと、大きく目をみはる。

「おまえが自ら紅茶を淹れるようになるとは、学園の姫として自信がついてきたか。。どれ、俺の舌に合うか試してやる、、、。そうだな。今日は予習だけですませてやろう。、、、最近、学習力が上がってきたようだしな。」


そこでこっそり、わたしは、瀬海先生に目配せする。気づかれないように。

先生はと言うと、少し、顔をイタズラ顔にして、言った。

「いや、いいよ。今回は僕が淹れよう。いい香辛料があるんだ。たまにはスパイスの効いた紅茶もいいだろ?なんでも、美容にいいらしいよ。」

ギリーはえ、と驚いて。

「先生、が紅茶を?できるんですか?」

かなり失礼な発言をするが、この先生がズボラなのはいつものようだからだ。

「まあ、いいからいいから、勉強みてあげていて。」


30分後。

簡単な練習問題を解いて、ギリー先輩にみてもらうと、先生が紅茶を持ってきた。シナモンのような、不思議な香りがする、、。

それを先輩に飲ませて、大隈先輩が来る頃合いに逃げようと!

ところが、先生のイタズラ顔は収まってなかった。

鋭く勘が働く。

ーーーわたしにも飲ませる気だ!!

あゝ、モブにはなれそうにない!!

なんとか回避しないと!!


モブになれそうにない!!


ギリー先輩は疑うことなく、先生にお礼を言って、紅茶に口つける。

あゝ、、、!!

逃げないといけないのに!

そこで生徒会室に新しい声がきた。

大隈先輩だ。

「ギリー。ちょいといいか?」

天はわたしに向いてくれた??

すかさず私は勧めた。

「大隈先輩!紅茶が入ったんですよ!一緒にどうですか?」

大隈先輩は疑いもせず、喜び、ありがたいなあといい、一気に飲んだ。疲れていたのだろう。

これでくんずほぐれずのイケメン2人が見れるはず!

しめしめとニヤつかないように必死だった。


思惑通り、イケメン生徒会室は、ムンムンとした、お花畑になった。

『ギリー、、おまえさん、そんなに美しかったっけか。どれ、このドレスをきてくれんか、、それで俺を罵倒してくれ、、はぁはぁ!!』

『アイゾウ、、俺のここを満たしてくれ!!』

2人は抱き合い、美しく醜く絡み合った。



これよ!!コレ!!あゝ!!サイコーー??!!


翌日、バレて、罰として生徒会の催しで可愛い男性なのに女性ものワンピースを着ることになった。。。悔いなし!!



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る