第183話

まだ、湯気をたてている、キャベツとベーコンのソテー。



執拗に、ふーふー、と息を吹きかけている、猫舌の伊織くんを見つめる。



思いきって、ぱくり、と、ソテーを口に入れた伊織くん。



「…んー!にんにく効いててさいっこーなんですけどー!」



またも、天をあおぐ、しぐさ。




「にんにく、効きすぎてた?明日もお休みだから大丈夫かな、って、思ったんだけど…」



そんな私のコトバを聞いた伊織くん、は。



「んー?海乃さんと、ちゅーさえできれば、大丈夫ー」



顎をあげて、私を見つめて、にこり、笑ってみせた。




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