第181話

ぴょんぴょんと、その場で跳んでみるも、あとちょっとが届かない。



「…もー、海乃さんー、わざとやってるでしょ。可愛すぎるんですけどー」



後ろから、手が伸びてきて、ひょい、と、ビールを取ってゆく。



…はたから見たら、あざとかった…?



30オーバーの女がイタすぎる…



…の、に。



「オレが隣にいるんだから、声かけてよー。ほら、ジャムのビンが落ちてきたらどーすんの?可愛いカオにキズつけたらゆるさないよー?」



まったくー、変なとこでめんどくさがるんだからー。



オレがいないときはちゃんと、踏み台つかいなよー?



わかったー?



呆れたような、でも、心配もしているような伊織くんの表情。




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