第41話

「家、どこっすか?」



私の真横を歩く彼が、私に問いかける。



スーツケースを引いているとはいえ、長身のカラダでは、女性の平均身長にすら達していない、私の歩幅に合わせるのは、意識しないと出来ないだろうに。



ぴたり、と合わさる、歩幅。



なんだか、こーゆーの、久しぶりだなぁ。



思って。



『こーゆーの』なんて、完全に彼の口調が移っている。



なんて、重ねて、思ったり。




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