第35話

まるで、歳下だからって、みくびらないで?言われているように、感じて。



「…ごめんなさい…」



ちいさく、つぶやいた。



「…いやいや、別に謝るようなことじゃないでしょ」



やわらかくなった口調に、戸惑う。



「…あの…、どうし、て…?」



「…ん?どうして、って?」



手を握られたままなことに、気がついているけれ、ど。



この手を離しがたい。



そんな風に、思っている自分も、いて。



コトバを続けた。



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