7.レクチャー
第11話
しばしバツが悪そうにしていたリーダーだが、口を開く。
「余計なことばっか言って、悪かったな」
と結城に言う。
「お前だけかもな。生き残れるの。英語はしゃべれるの?」
リーダーの言葉に結城。流暢な英語をしゃべりだす。
「まじなんだ」鈴木。
「こんなのってあり」斉藤。
「うはぁ!」松山。
騒ぎ立てるいじめっこたち。だけどリーダーはリーダーとあってさすがリーダーだ。こんなことを言い始めた。
「今までお前をいじめて来た俺らだけど、謝りたい」
そう言うとみんなに土下座を促す。結城に土下座するいじめっこたち。そうして皆の土下座のあと、頭を上げるリーダー。
「俺らに銃の打ち方を教えてください」
結城はその言葉にしばし押し黙っていたが、いじめのつらさを思い出す。だけど、確かにいじめっこたちは土下座をした。
結城は一呼吸し、口を開く。
「いいよ、教えてやるから。誰から指導して欲しい?」
結城はいじめっこたち一人一人に寄り添い、銃のレクチャーを始める。それを感動な面持ちで見つめる担任の岩木。
そうして最後、リーダーの番になり、リーダーは結城に告げる。
「本当に、悪かった。お前のおかげで俺らは生き延びられるかもしれない。もう感謝しかない」
そう頭を下げる。これにていじめ終了。
「だけど、何を人が出来るものなのか、分からないもんだな。あ。バカにしているわけじゃないんだ。感心しているんだ」
そう言って、リーダーは結城のレクチャー通りに引き金を引く。遠くの空き缶に見事玉が当たり、これにて結城の銃のレクチャーは終了した。
そうしてみんなは図書室を目指した。
ところがだ、図書室に向かう途中。リーダーが敵軍に殴られる。次々、殴られるいじめっこたち。結城が機関銃を構えたらそれを手の甲で叩き落された。
茫然としているみんなの前で、聖子先生とさおりが二人の軍人に抱えられ、連れ去られていく。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます