第10話
聖子先生の顔が曇る。そうして岩木の腕を持って叫ぶ。
「岩木先生、図書室に行きましょう!!」
「わ、わかった」
腕を引かれるままの岩木。
「みんな、岩木先生が図書室でみんなが現代に帰る方法を調べるから、援護して!!!」
「おおおおおおお、そうこなくっちゃあ!!」
叫ぶ鈴木。
「「もえるーーーー!!!」」
叫ぶ松山。斉藤。
機関銃をぶっぱなすいじめっこたち。だけど、全然玉は当たらず、青ざめるいじめっこたち。聖子先生についていく結城。
機関銃を手にし、リーダーが脇にいる。そうしてそのリーダーは結城に笑う。
「強い俺らでもだめなのに、お前が機関銃を持ってどうするん?」
その背後で叫びまくるいじめっこたち。
「あったらねー!!」鈴木。
「全然、玉あたんないし!」斉藤。
「がーーーー!!」松山。
余裕をもって笑っているリーダーが剣で敵兵に襲われそうになる。青ざめるリーダー。
ダガガガガガガ! 機関銃がうなる。
「ぐぁぁぁぁ」
叫んだ敵兵。見事誰かの玉が眉間に命中。
「どういうこと?」鈴木。
「まじか!」斉藤。
「うぉ!」松山。
打ったのは結城。結城はけむりのくゆる機関銃をそのままにつぶやく。
「俺、アメリカに居た頃、いつも猟銃抱えて、猟に行ってたし。イノシシも倒したし」
「まじか!」鈴木。
「帰国子女!」斉藤。
「げ!」松山。
「いつもお父さんと射撃場に行ってたし」
結城。
「まじか!」鈴木。
「帰国子女かぁ!どーりで気が合わんはずだ」斉藤。
「まじかー!」松山。
驚いた顔の、岩木、聖子先生、さおり、リーダー。結城は機関銃の銃口を下した。
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