第33話

翌日、囚人管理衛星の管理局に出向く花の父。日野咲。


「はなに恋人ができた。早速衛星を起動して欲しい。これがはなのDNAだ」


「モードはどうされます?」

衛星の管理人は淡々と言う。

「監視モード。はなはまだ子供だ。愛娘だし、勝手にキスやセックスをされてはたまらないからね」


衛星が起動し、はなを監視モードに入れた。


「おかしなことがあったら、私に連絡をよこしてくれ。キス、セックス、なんでもいい」


そうして、何も知らないはなはいつも通り母の美味しい晩御飯をもりもり食べている。


そうして、3日後。囚人管理衛星から日野咲に電話連絡が届いた。要約するとこういうことらしい。


『娘さん、おかしなことをしてますよ。これは摂食障害って言うのかな?』


管理人の意外な言葉に驚く日野咲。


「なに」

『これーなんて言うんだっけ、かしょ、か、か、ああ過食嘔吐か」


「過食嘔吐!?」

驚きを隠せない日野咲。


『2日監視していたけれど、ガチですね。娘さん、摂食障害みたいですよ』

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る