第24話

「うーん、撮影した分だと、健康体だけれど、今、幻聴は聞こえる?」


「いえ、聞こえません」


そこまで伊佐木が答えると松澤大樹。


「うーん、一応4か月後に診察に来る?」


その診断結果に、泣きながら伊佐木。長らくタクシーに乗り。長らく新幹線に乗り。自宅に帰り、しばし自宅にて書斎にこもり、咲斗の情報を読む。咲斗は、脳に4か所亀裂が走っていた。咲斗と自分は違うかもしれない。咲斗の情報を見ていると、脳攻撃の情報が事細かに書かれている。それを見て、再び2日後、伊佐木、未来クリニックへ。


「松澤先生」

しぶい顔の松澤大樹。

「4か月後においでと言ったはずだが」


「先生、僕に本当のことを話してください」

そこまで言うと、食い下がる伊佐木。

「もう家には帰りませんよ。新幹線に乗ってきたし、電車にも乗って、タクシーに乗ってきました」


その言葉に松澤大樹は無下にできず、つい伊佐木を診察室に招く。


「僕は統合失調症ではないですよね?これは脳攻撃ですか?殺人衛星、電磁波ガン、脳内ハッキング、いずれのどれかではないですか?」

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