3.殺戮衛星

第11話

「また、はなが虐められた。これがいじめの犯人のDNA。つぶしてくれ!」


そう言って、はなの父親、日野咲ははなの学校から持ち帰ったクラスメートの髪の毛を殺戮衛星の管理人に提供する。


殺戮衛星。正確には囚人管理衛星。


「日野咲さん、いいパパですね!子供思いの」


囚人管理衛星とは。日本国内で、刑期を終えた囚人のDNAを衛星に入力し、まずは行動言動監視、そうして、行動言動が逸脱した際の天罰方式。なにがしかの苦痛を肉体に負わせ、それがおなかだったりそれが両足だったり、頭だったりするわけだが、行動監視する施設だ。


「はなは現役のモデルだからな、自慢の愛娘だ。はなを泣かすやつはどうあってもぶちのめす」


日野咲に依頼を受けた殺戮衛星の管理人は衛星のコントロール機材にDNAをインプットする。ディスプレイにずらずらとDNAのデーターが出力されていく。これだけを見ると、意味不明の文字列、何がどうなっているのか?

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