第8話
その女子生徒あずさの言葉に、反応する隣の男子生徒、二宮。
「まじ」
「モデル?」
そのまた隣の一条、男子生徒が反応する。
「は、はぁ」
はなはなぜ自分がモデルでアイドルだということがばれたのか分からず、やや戸惑いの顔だ。だけどみなは芸能人のはなをほっとかない。
「はなさん、スタイルすっごくいいし、顔もちっちゃいし、モデルがにじみ出てる感じ!制服の着こなしも素敵!」
あずさは興奮気味に言う。すっかりはなの信奉者になったみたいだ。
「えーそんなことないよぉ!」
照れたはなが言う。
「誰か有名人の友達いる?」
とあずさ。クラスメートにこんなにすごい芸能人がいることが本当に興奮な出来事らしい。
「いないってこともないけど」
とはな。あずさは叫ぶ。
「誰、誰!」
そこまであずさが言うと、二宮が言う。
「にしてもくっさいなー窓開けて換気しない?」
慌てるはな。
「そうかな?そんなことないよ」
匂いのもとが誰かばれてないための、回答のはな。
「誰かのおならかな?」
はなはびくっとするも、おならをしているわけでもないのでほっと胸をなでおろす、
これは全部はなの口臭だ。父と母がそう断言するので、その通りなのだと思う。うんこ臭いのは日野咲はなの口臭です!
「そんなに騒がない方がいいんじゃないかな?おならなら、私もうっかりするかもしれないし」
これ以上匂いのことを語られたくないはなが言う。それを聞いた、あずさ。叫ぶ。
「はなさん、人間も出来てるー!」
今度は二宮。
「やーカリスマの発言は違うねぇ!!!!」
「え?そんなことないよ」
平然と答えるように見えて、はなは怯えまくりだ。
「素敵、素敵」
とあずさ。今日も匂いの素がばれませんでした。
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