第10話

数日後。


「妊娠したの」


と音羽に女社長から電話があった。


「結婚してくれる?」


と女社長。


「もちのろん」


と音羽。


2つ返事で逆プロポーズを受ける音羽。


そうして、二人は戦火の中結婚式をあげる。ちょっと膨らんだウエディングドレス下の花嫁のおなか、それがまたいとおしい。音羽は花嫁のおなかをなでる。


だが、戦争の悲劇は二人の幸福を許さない。銃撃を浴びる花嫁。おなかを打たれ、今にも死にそう。


絶叫で、救急車を呼ぶ、音羽。そうして緊急室で治療を受ける女社長。白いウエディングドレスが血みどろだ。


だが、なんとか無事にオペ室を出る、女社長。

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