第7話

「なんであんなことをしたんだ」


音羽が切れ気味に女社長に言う。


「なんでって。素敵だからよ」


「俺がオリコン1だ。俺が正しいと思わない?」


女社長に首をかしげながら向き合う。


「かりかりしないの」


と首に腕を回しキスをする女社長。


「奴が好きなのか?」


「好きとは言わないけれど、才能は好きかもしれないわね」


と女社長。言葉を続ける。


「あなたも反戦の音楽をしたら?」


眉を顰める音羽。


「国の機関に止められそうになっているから、だめなんじゃないかな?政治犯で逮捕されてしまうかもしれない」


音羽の言葉に女社長は、長い指で音羽の鼻をつつく。


「最高ね。ジョンレノンみたい」


そうして、つついた指をはじき。言う。


「作りなさいよ」

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