第26話

―記者会見場。


「お、こんな趣向が

執り行われるようだ」


とカルマン大統領が、

座席に座る。


核弾頭のスイッチが

記者会見場のカルマン大統領の

目の前に置かれた。


記者たちは

絶叫する。


戦々恐々とする

記者たちの言葉に

高笑うカルマン大統領。


「これが

核弾頭のスイッチだ。

イリアの大統領を

馬鹿にするからだ!

滅べ!」


カルマン大統領は

そう叫んで、

核ボタンを力強く

押そうとする。

すると、


警備員扮した、

世界警察が動いた。

カルマン大統領の

両腕をつかんで、

自由を奪う。


それでもごり押しで、

核ボタンを押そうとする

カルマン大統領。


必死に暴れまくり、

かろうじて核ボタンを押す。


「あ!」

みんなが目をつむる。

だけど、軍から電話が

かかって来た。


それも世界警察が

スピーカーにつなぎ、

記者たちに公開する。


カルマン大統領は

焦りまくる。

だが、あきらめながら

電話の声を聴く。


無人軍機の墜落する中、

必死に電話をかけて来た軍曹。


『兵器を統括する

メインコンピューターの

データーが消えてます。全部です。全部。

ゼロです』


それを聞き、

立ち上がる各国の記者たち。

写真を撮りまくる、

カメラをズームする、

ボイスレコーダーを回す。

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