第11話

「これだけじゃあ、何とも…」




とまどう警部をの言葉を遮るかの様に、野獣男は続ける。




「いんにゃ、男に決まっとる。ジェミーあいつはべっぴんだからな。男がほっとかんきに。怪物のオラにはすぎた嫁だったかもしれん…だけんど、オラは絶対、ジェミー。アイツを許さねぇ! ジェミーを連れてった男も許さねぇ! ジェミーと男を見つけだして、ぎったんぎったんのけっちょんけっちょんにブッ殺して、オラも死ぬ!!!」




雲行きが怪しく成ってきたのを察した取調官達が、必死に男を取り押さえる。それすらも、振り切るかのごとく、男が暴れ始める。




「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおぉぉおぉぉぉおおおおお!!!!」




再び野獣のような声を上げる男。




「ジェミィィィイィィィ!!!!! ジェミィィィィィィ!!!!! オラはオメェを絶対許さねぇど!!ジェミィィィィイイイ!!!」

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