第8話
信也がメールを送り終え、再び冷めたコーヒーをすすろうとした時だった。ふと誰かの視線を感じ、前を見やる。
すると、信也のテーブル向かいに一人の少女が立っていた。ミニスカートにブーツ。丁寧にカールされた巻き髪。黒に近いこげ茶色が、清楚な雰囲気をかもし出している。
そうして、少女は信也の前に立ちはだかり、にっこりと微笑んでくる。
(こんなかわいい子、知り合いにいたっけか?)
と、少女の笑顔に戸惑う信也。
まじまじと大きな瞳で自分を見つめてくる少女に、態度に困り、バツの悪い薄ら笑いを浮かべ、コーヒーを飲む。信也が二口目をすすろうとした瞬間。少女が口を開く。意外とハスキーボイス。そして、少年のような声。
「僕です、信也さん」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます