第41話

めぐりんの巨大なポスターを振り返り、届くわけもないテレパシーで語りかける僕。そして、でかいため息。そうして、ぶちぶちつぶやきながら、めぐりんのスクラップを整理する。整理しながら、本当にこのまま全部止めちゃおうっかなぁ? なんて思う僕。




フイに手が止まる。スクラップノートの一ページにほのかに見覚えのあるアドレス。すっかり、僕の手元、この世から抹消したハズのめぐりんのメールアドレスのメモ書き。ノートの一面にでかでかとブルーのマーカーで書かれたアットマークと幾つものアルファベット。




そういえば、めぐりん情報としてメモしていたような気もしてきた。あくまでもオフレコ用で、決して外には流さないデーターだったけど。




(これは何かの掲示かしら?)




一瞬にして脳裏に降って沸いたインスピレーション。僕はパソコンに向い、めぐりんにメールを打ち込みはじめる。必死にメールの書き出しを考え、キーボードを叩く叩く。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る