第24話

(バカだなぁ…私って…)




私は身動きのとれぬ中、ぼんやりと思う。こんなことをしている間に逃げ出す寸法とか考えればいいのに。バカだなぁ…




おまけにしなくてもいい、Hまでしちゃって。てごうまでしちゃって、本当に何やってんだろう?




王子は相変わらず私をほったらかして、パソコンに向き合っている。何をそんなに熱心にしてるのかしらね? コミュニティーの管理ってそんなに大変なのかしら?




などなど思いながら、王子の背中を見つめている間に、いつしか私は再び眠りについてしまったようだ。




目覚めると鼻先に食欲をそそるおいしそうな香り。




これは、たまごサンドの香りだ。




マヨネーズたっぷりのタルタルソースが挟んであるやつ。三角の。横たわったまま頭上を見上げると、コンビニのたまごサンドが2つ目と鼻先に置いてある。カーテンの隙間から差し込む朝日。




(これが私の朝食?)




そんな風に思っていると、今度はコーヒーの香りが部屋一杯に広がる。




香りの出元を求め、私がキッチンに視線を移すと、ミルミキサー、そうしてコーヒーメーカーを駆使して、王子がコーヒーを2つのマグカップに注いでいた。コーヒーの香りに刺激されたのか、突然、ぐーっと私のおなかがなる。その音に気づき王子が私を覗き込む。




「やぁ、起きたか? キミはたまごサンドが、確か好きだったよね?」

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