第21話
王子が私の肌に舌先を這わせる。そうして、空いた手で乳房をも、もむ。なかなか、いえ、一向に外れぬブラのホック。そのぎこちなさ、もたつき、ちっともツボを押さえぬヘタクソな愛撫。
(こ、こいつ、さては、初めてだな…童貞かよ!!)
何はさておき、無事に事を終えた二人。そこで、私はぶしつけにも一発王子に問う。
「あんたさ、こう言っちゃあなんだけど、実は童貞じゃない?」
女は寝たとたん、この上なく図々しくなるもの。
時と場合によっては、男を立てることもしなくなる。ましてや優位と感じると、どんどん図々しくなったりもする。というより、建前だの、相手のキモチだとかよりも、つい、私の興味の方が勝ってしまったのだ。
ベット、もとい、床の上のピロトークとしては我ながら果てしなきロクでなさ。甘さの欠片もなき私の言葉。
「そうだよ、今日が初めて」
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