第15話
しつこかったのは確かだが、だけど、なんてイヤミな男。
嘘っぱちの写メを載せてた癖に! あんたが、こんなだって分かってたら、私もしつこくしなかったわよ! そう一瞬脳裏をよぎる。だけどそんなことは、口が裂けても言えやしない。
今の状況は誰がどう見ても、圧倒的に私の方が不利なのだから。
「まぁ、管理人なんて、めったにサイトに現れないから、ちょっと得体が知れないしね。それに、本来は空気みたいなもんだし。だから、まぁ、せいぜいご意見メールが来るくらい。だから、どうして、キミが僕にそこまで興味を持ったのか、それが、かなり謎だけど…」
そう王子は笑う。
本当にイヤミったらしい。だけど、王子は知らない、私が散々蹴落としてきた、女性ユーザーの数々を。
「…じゃあ、私が初めての監禁…」
これは果たして名誉なことなのだろうか?
はたまた、不名誉なことなのだろうか?
王子が写メ通りのイケメンなら、そんなに悪い気はしなかったかもしれない。いや、イケメン王子なら、そもそも監禁なんてことにならなかったろう。
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