第24話
眉間にシワをよせ渋い顔をする大輔。それを見てせせら笑う花子。
「どー見たって、あなた宛のメールじゃない! ふ、サイテイな内容ね。この女も、この女も、この女もそう!!」
床に散ばるコピー用紙をいちいち指差しながら叫ぶ花子。
「この後に及んでまだ言い逃れする気!?」
大輔は、やおら立ち上がり、苛立ち紛れに手にしていたコピー用紙を破り捨てながら叫ぶ。
「DM、DM、DM、DM! 何度言ったらわかるんだ!」
最後の切れ端数枚は、脇に激しく投げ捨てるも、軽く薄い用紙、すぐ脇で落ち葉のよう不規則なゆらぎの軌跡を描く。
「他にも一杯、あったろ! 電子のダイレクトメールがさ。お前はなんでそれを見ないの? あんなふうに毎日くんだよ! 変なのばっかチョイスしてんじゃねーよ!」
「ラチがあかないわね」
花子は腕組み、小生意気にアゴを突き上げ大輔を見やる。
「ラチがあかないのは、こっちだよ!」
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