第2話
「ちっともパソコンを触らせないし、私が部屋に入るとパッと画面を隠したり、変だと思ったのよ!!」
花子の前のお皿には3分の2まで平らげたパスタが半冷えの状態でたたずんでいる。そんな皿を前にし、麻美もさすがに食べづらく、3分の1ほど残り冷えるにまかせるパスタを恨めしそうに唇をなめ、チラ見する。
「で、どういう内容なの?」
と珠代。珠代の言葉に、花子はびくり肩をふるわせ、震える唇を開く。
「あの夜のことが忘れられません。あなたに抱かれたあの日、私はわけも分らず乱れました」
わななき、スカートの裾を握り締めつつも、言葉を続ける花子。
「しつこい女だと思ってしまうかもしれないけど、最後のお願いです、もう、これっきり、これっきりにしますから…もう一度だけ、私を抱いて下さい。…ってぇ!」
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