第2話
「天才は言い過ぎだけど、眠って夢の中で戦争に巻き込まれて、妊娠した俺の花嫁が腹を銃撃されて、書いたんだけど、それ全部夢おち」
そう言って。音羽は脇にあるグラスを傾ける。中に入るのはウイスキーのロック。
「まじっすか?」
驚いた顔の一志。
「それを目が覚めて慌てて全部書きだした。メロディーから歌詞まで全部」
音羽はグラスをフロントのテーブルに置き、話す。
「うわー!それってひょっとして神が書かせたんじゃないっすか?音羽さん、神に見込まれたんですよ」
と奇声を上げながら一志。
「あ、ファンのみんなは、こんな話をしているだけだとよくわからんかな?」
と音羽。
ふっとみんなの意識の中に、ファンたちの声が登る。もういくら撃ち込まれたか分からないほどのファンの声。
「そんなことないですよ、有意義有意義」
と嬉しそうな一志。
「それより、一志君、メンヘラ帝国を作ろうともくろんでるらしいけど、本当?」
と音羽、意味深な笑顔で笑う。
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