5.アリス、女だてら
第5話
アリスを振り返り
ジョンが言う。
「ダーが戦地で死んだから」
「そうか」
ジョン。
「ダーが死んだから、
戦地に来れた。死んでも生きても
もう何も変わらないから。軍人として
戦うことにしたの。
悲しいけれど、私は強くなった。
守ってくれる人がもう居ないから。」
花火は3人の上で
容赦なく咲き誇る。
「女だてらにか、
慰めてやろうか?」
アリスの肩に
手を回そうとするジョン。
「ない」
右手でその手を打ち払うアリス。
「抱きしめて、慰めてやろうか!」
ジョンがアリスに
ハグのポーズを取る。
「ない」
左手でジョンの腕を
打ち払うアリス。
2人のやり取りに
ぷっと笑うハリー。
「せっかく慰めてやろうってのに」
口をとがらせるジョン。
「本気じゃないでしょう!」
むっとした顔のアリス。
「だな」
ジョン。
「ダーが私の心の中に住んでる」
アリスは両手を握りしめ胸に当てる。
「俺にも妻がいる。無事か知らんが」
そこまで2人のやり取りを見て
空に目をやるハリー。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます