第30話
というか、舐めました、すみません。入れました、すみません。おまけに、五回戦もやりました。反省!!
(けど、気持ちよかったなぁ~)
僕は全ての感触を思い出して、にへらと思わず顔がゆるむ。が、すぐに我に返る。僕の表情の不自然な変化にとまどうあたりの人々A、B、Cに、お愛想笑いを一つして僕、眉間にしわを寄せる。
(けどさー、もうこうなっちゃうと、今更デートもくそもないんじゃね? なんか全てがうそ臭い)
僕の初体験は、すさまじく穢れてしまった。
一番最初は僕なりのシュチュエーションをあれこれ考えてたのに、初デートはちょい古めかもだけど、ロマンス映画とか、ご飯は学生だからファミレスでもいいかしら? とか。
んでもって手ぇつないで歩いて、途中で雨が降ったら相合傘してとか、ほんとあれこれ考えてたのに、現実は思うように運ばない。
思わず一人その場にしゃがみこむ僕。地面の端正に並ぶタイルの割れ目から、気合で生える緑の雑草を見つめながら思う。
(人はこうやってすくすく大人になってゆくのね)
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