二章:再会

第6話

行き交う雑踏の中、僕の歩く目先のガードレールにかったるそうに腰をかけている少女を見た。顔を見てすぐに分った。忘れようもない、ああもカルチャーショッキングな出会いをしちまうとね。




だけど彼女は、前回出遭ったときとは軽く様子が異なっていた。


というのも、彼女はまだ日中だというのに、ワンカップ大関を片手に見事に酔っ払っていたからだ。




そうして、ハタ迷惑なことに目ざとく僕の存在を見つけ出し、赤ら顔でいきなり声を掛けて来やがった。右手をややもすれば大げさに振り上げながら彼女は駆け寄ってくる。




「この間はごめんなさいね。私のセイで、あなたまでゲロっちゃったんでしょう?」




と、ここまではまぁ、常識の範囲内だ。ところがここから先がひどくまずい。




「まぁ、よくあることだけどね。ゲロなんて」

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