第30話
ミーナの肩を両手でつかみ激しく揺さぶる。
「お前恋人だろう! それでも恋人か? 恋人だったら、ふつー自分の男がバカなことをしそうになったら、絶対止めるだろ! なんで止めなかった!」
本気で怒鳴りつける木崎。やがて脅え始めるミーナ。
「ごめん…」
木崎がミーナから両腕を外す。
「気が動転してて…だって、君、どーみてもヤツより随分年下だもんな。…年いくつ?」
ミーナがやや脅えた目で言う。瞳が麗しい。
「…十六……」
「十六!?」
愕然と木崎が叫ぶ、天井を見上げるかのよう天を仰ぐ。
「…だめだ、おれ、なんか、頭混乱してきて何も考えられない。もう、わけわかんねーや…ははは」
しばし脱力して床に座り込んでいる木崎にミーナが二杯目のコーヒーを差し出す。
「これ、どうぞ」
毅然とした態度でミーナ。木崎が床に座り込んでいるため、お盆のまま床に添える。コーヒーカップを傾けながら木崎。
「…で、子供はどうすんの?」
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