第24話
カメラのレンズに向かい、総理に日本国民に向かい言い放つフラッシュ。
「全国民の皆さん、俺のことは忘れてください。おふくろ…おやじ…、ミーナごめん。俺はここへゲームのように命を賭け、人生を賭けやってきました。ゼンブ俺の身勝手から招いた拉致事件です。だから、俺なんかのためにテロに屈しないでください。日本にテロを持ち込まないでください」
そこまで言うと、フラッシュは一旦唇をかみ締める。そうして決意した面持ちで叫ぶ。今度は流暢な英語で。
『さぁ、早く俺を殺せ!!』
そうして、銃を向けていたテロリストに銃を撃たせようと暴れる。テロリストが思わず銃を引いてしまう。
ターン!
タン! ターン!!
響く銃声。エコーのように鳴り響く。
ド! 土に汚れたコンクリの床に倒れこみ、自らの血を確かめるフラッシュ。
カメラが落ち、画像はそこまでで終った。
流れ出る血の銃痕を押さえこみながら、うめく。遠のく意識の中、フラッシュは心の中でつぶやく。
(ゴメンな、ミーナ、帰ってやれなくて。結婚できなかったな…ごめん。もう一度お前を抱きしめたかった…)
激しい痛みがフラッシュを襲う。
(熱い…焼けるように、あ…つ……い)
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