第50話

『悠太、お前なんでここにいる?』



このチームの元総長で愛月の兄貴が

俺に向かって言う。



『意味はないよ……。星雅くんに

関係あるの?俺の自由でしょ。』



『またヤンキーに戻るのか?』



『それはないよ。』



『現実から逃げても何もないぞ。』



『わかってるけど、つらい。』



『勝負しろよ。悠太はそんな小さな

男だったか?なんのために俺たちがお前を

鍛えてきたとおもってる?』




幼かった頃のおれは男兄弟の中で

育っていたけど引っ込み思案で泣き虫で。



3歳上の兄貴や2番目の兄貴に

よく泣かされていた。



小学校に入っても泣き虫は変わらなくて


弟ができて嫉妬しまくってよく弟を

泣かせては怒られていた。



幼なじみの愛月や竜真は活発でその頃

から野球をやっていて。


おれは引っ込み思案だから誰かのあとに

引っ付いて歩いていた。

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