第21話

朝妃を巻き込み………


妃響を巻き込み………



末娘である妃愛までも巻き込み

俺が逃げたことで梨絵子を深く傷付け

妃愛も傷付けてしまった―――。



もっと、お互い事件を無かったことにしないで、向き合っていたら梨絵子は、玖賀を出て出産など考えなかったかもしれない。



娘を望まない俺の姿を梨絵子は

菜緒が亡くなってから…

いや、麻紀が出ていって、姉までも出ていった時から気付いていたのかもしれない。



全て、想像にしか過ぎないが―――。




「翔馬が麻紀さんの息子ってこないだ、知ったじゃないですか―――。」



碧空が翔馬の話を切り出す。



翔馬が麻紀の息子で、

俺の甥っ子ってわかった以上、

碧空と話す必要があることは覚悟していた。


それが、今なのだと気付く。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る