第10話

翔馬の覚悟は俺の心を揺さぶる。



妃響に託した想い。


翔馬と朝妃の約束。


朝妃から妃愛への愛情。



正直、翔馬がプライドを捨ててまで

妃響に妃愛のことを頼むとは思っていなかった。


自分が支えるから―――

関わらないでほしい、妃愛への独占欲を剥き出しにして接してくると思ってた。



妃愛を思うからこその愛だと知る。



まだ、高校生の翔馬から

気付かされるなんてな。

俺はなんて情けないんだろうか。



梨絵子も朝妃に対しても…

妃響も傷付けて、突き放すことが優しさだとか勝手な想像をして満足して。



そんなものは、誰のためでも無かった。



自己保身と自己満足。



良いように置き換えて正当化していただけ。




そんなもの愛なんて言えない。

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