第8話

妃響から時々、鋭い視線が飛んでくる。


妃響は妃愛の傍で発作を見てきた。

支えてもきたから気付いたのだろう。



母親の発作と似ている―――


気づかないわけがない。

燈妃もきっと、気付いてる。



翔馬から語られる妃愛の過去―――。



発砲事件の時に

記憶を思い出した気配があった…

だから、心配になって確認する為に、病院を抜け出してきたという翔馬。


本当に翔馬は妃愛を大切に思ってくれている。狂おしいほど、切なくなるほど。




真っ直ぐに愛している。




朝妃はわかっていたんだな。



翔馬が抱く、妃愛への想い。


そして、二人が似たような立場だということ。全部わかったうえで。





朝妃は、玖賀の将来をも託した。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る