第7話
鎮静を打って落ち着いてきたとは
言えなかったが、いくらか落ち着いた妃愛を見ながら…誰かが話し出すのを待つ。
翔馬に言われる前から、いや、妃愛が病院から脱走して菜緒が死んだ場所で倒れた後、付き添って入院した時に…
苦しむ妃愛を見て、気付いた。
―― 梨絵子、虐待していたのか?
玖賀で梨絵子が暮らしていた頃…
泣く子供達をあやしたあと
パニック発作を起こす梨絵子を
何度も見てきた。
時には、自傷行為もしていた。
そんな、梨絵子に気付いたのは
燈妃が生まれたあとで。
それまでは、何も問題はなくて
普通に母親をしていた。
本当は、俺が気付かなかっただけなのかも、しれないが―――。
その時の、梨絵子の発作と
妃愛のパニック発作が似ている。
母娘の発作が似ている。
似ている――……。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます