第83話

妃響:「なに、親父…悠妃を玖賀の家から出そうとか考えているの?大学入学したら一人暮らし許可するとか?」


父:「そうだな。一人暮らしの許可出してもいいとは思ってる。」


妃響:「何だよ、それ。」



意味わからないな。



悠妃の気持ちを考えて

玖賀に居るのは辛いだろうから

一人暮らしさせる?



違うだろ。



今の悠妃を一人にさせたらダメだよ。



親父や俺達が、悠妃に対して

"お前は大切な家族の一員だって"


言葉でも態度でも伝えないと

悠妃は苦しむ。



逃げ道を作るんではなくて

向き合っていくことが大事に

なるんじゃないのかよ。


親父が、逃げてどうするんだ。



父:「一生、隠していこうと思ってた。」


妃響:「あ、ああ……」


父:「そうすれば悠妃を傷付けなくて済むし、辛い思いもさせることはない。」


妃響:「うん。」


父:「俺は、恐れてたのかもな。」

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