第82話

父:「妃響?」


妃響:「あっ、何?考え事してた。ごめん、俺に話し掛けてた?」



悠妃のことと、妃愛のことを

考えて自分の世界に入ってた…


親父、話し掛けていたのか?




父:「悠妃。」


妃響:「ん?悠妃?今日捕まえるんでしょ?」



さっき、悠妃のことを捕まえるって

言ってなかったっけ?


俺、そこまでは親父の話を

聞いてたと思うんだけどな……。




父:「悠妃には玖賀に居る事が辛いと思うか?妃響は。」


妃響:「うーん…どうだろう。親父や俺達の接し方にもよるだろうけど、辛くない訳はないと思う。信じてきたものが嘘だったって知ったからね。」


父:「そうだよな。辛くない訳はないよな。」


妃響:「俺が同じ立場だったら、人間不信になるなあ。突然、父親は別に居ます…はキツいと思う。」


父:「そうだよな。」

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