第69話

悠妃:「妃愛っ!妃愛!わかる?」



妃愛:「おに……ッッはッッ……苦し………ッッハッ…………悠くん………ごめん……」



悠妃:「ごめん、ごめん。今、救急車呼ぶから、頑張って。妃愛、頑張れ。」



妃愛:「………んっ………大丈夫………いつもの発作……大丈夫……慌てないでッッ………大丈夫だから…落ち着いて。」



悠妃:「うんっ……落ち着く……病院……病院行こうな………」




早朝ってこともあって


ジョギングしている人

犬の散歩している人

出勤途中の人


人通りがあって


通りかかった人が救急車を呼んでくれた。



直ぐに呼んでくれて良かった……。




救急隊員:「大丈夫ですか?」



妃愛:「大丈夫です……ッッハッ……ハアッハアッ………塔英大学病院……心臓外科に………お願いします……」



救急隊員:「患者さんですか?わかりました。」




本来なら、一緒に居る俺が

対応しないといけないのに……



痛みで苦しい妃愛が…

自分で症状を伝えている……


俺は、何もできないのか。



情けない、な。

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