第83話

"あっくん…………ひとりにしないで……"



"あっくん………つらい…"



"助けて………どうしたらいいかわからない…"




『妃愛、あっくんは居ない。俺はいるよ。

妃響兄もいる、目を開けてごらん……妃愛…』




"あっくんのところにいかせて………"




『やめて。妃愛。生きてよ………、妃愛を

思ってくれるのは朝妃兄だけじゃないよ……』





"あっくん………あっくん…………"



"どうして………死んじゃったの………"



"一緒に居るって約束したのに……"




『朝妃兄………助けてやってよ………ッッ……

妃愛を暗闇から救ってやってよ…………』




"燈妃…………"



『へ…………?幻聴…………?』



"燈妃…………ありがとうな。"



『朝妃兄…………朝妃兄なの?』



"俺まだ逝けないよ………妃愛も妃響も……"



『朝妃兄………?成仏できないの?』



"燈妃…………俺を安心させてよ……"



『朝妃兄…………』



"妃愛を死なせないで。生きさせて。妃愛は

自分の生まれた意味と愛される意味理解できる。今は、逃げてるだけ。"



『うん………わかってる。』



"燈妃、頼む………妃響と妃愛を頼む……"



『わかった。頼まれるよ。』

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