第64話

『妃愛、怒っているのか……。』





怒ってるよ、あっくん。



わたしは怒っているんだよ。






『妃愛は死にたいのか?』





わたしの反抗だよ。



年の近い兄がいることは知っていたのに

いざ、面と向かって言われてしまうと

わたしはどうしていいかわからないの。




あっくんがいなくなってから


わたしは、あおくんやはるくんたちとは

距離を置いて生きてきたんだよ。




踏み込みすぎてしまうと後が辛いから。





無邪気に甘える翔馬をみているのは

辛かったよ。でも、言えなかった。




わたしには言う権利なんてないから。




甘え方がわからなかったの。




あっくん、あっくん………だったから

あお…………あっくんじゃないって…



あっくんじゃないって、顔を私がするから

あおくんも朝妃じゃなくて、ごめんな…


って顔をして、苦しい顔してたの……




あっくん、あおくんも、はるくんも

私が…………苦しめていたんだよ………

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