第62話

『妃愛、妃愛には翔馬も妃響も碧空も

遼大も妃愛を心配してる人は沢山いるぞ?


颯大さんだって心配してきてるんだぞ?』





わかってるよ。わかってるんだよ。




苦しい、辛い。わかっていることを

言われているだけなのになんでこんなにも

わたしは辛いんだろうか?





『妃愛、こっち見てくれよ。』





あっくんは嘘つきだ。




ずっと一緒にいてくれるって言ったのに

わたしを置いていなくなったんだから。



何も言わず突然消えてしまったんだから。





本当のことを知った時なんて思ったか

あっくんはしってる??



何で突然………何も言わないで…



突然いなくなるってどれだけ

ショックだったか知ってる??




誰も本当のこと教えてくれなくて。




聞くことも出来なかったんだよ。




ねえ、最初から離れることが決めてたの?



それとも、決まっていたの………?



なんの為に、私の傍にいてくれたの……?




どうして、突然何も言わないで

死んじゃったの………あっくん……


なんで何も言ってくれなかったの……



もうお別れだよ、って一言でも良かったのに…

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る