第61話

怖い、怖い。




わたしは消えたい。



いますぐに消えたい。



すべてを消し去りたい。





暗闇の世界でわたしは1人ぼっち。



本当は強くないのに強がって私は1人泣く。





『妃愛、なんでまわりを見ないんだ?』





聞いたことのある声とこの話し方。



間違いなくあっくんで。




前までは夢の世界で会えることが

楽しみだったのに今は苦痛で仕方ない。



あっくんの声がするほうに向けない。





怖くて、怖くて私は大好きだった

あっくんから逃げるように立ち去る。




だけど、あっくんは私を追いかけてくる。




あっくん、追いかけてこないでよ……




怖い。何もかも。怖い…………




私は、あっくんに嫌いって言われたら

もう、立ち直れない………



ねえ、あっくんのいる世界になんで

連れて行ってくれないのかな?



どうして、逝くことができないのかな?




死ねるように、暴れて………きたのに。



いつも、あと一歩のところまで逝けるのに

天国という場所に私は逝くことができない……



生きろって言うの?なんの為に?誰のために?

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