第34話

妃響:『辛くない?誰かを追い掛けるのは。』



雅妃:『…………辛いね。』



妃響:『俺も雅妃と同じことしてるから

気付いてても手を差し出すことが出来なかった。朝妃なら、真正面からじゃなくても雅妃が

自分自身で自覚出来るように仕向けるんだろうなとか考えてた。』



雅妃:『うん。』



妃響:『でも、俺は出来ないから。自分も

同じことしてるから逃げた。雅妃と向き合う

こと怖くて、逃げたの。』



雅妃:『………………っっ………』



妃響:『俺自身の弱さが招いた結果だ。

今回のことは。もっと早い段階から妃愛の

こと関係なく向き合っていれば違ったと思う。』



雅妃:『……………ッッ…………』




妃響:『雅妃はどうしたい?』



雅妃:『………………………。』



妃響:『いいキッカケになると思うんだ。

自分自身の弱さと向き合うキッカケに。』



雅妃:『……………キッカケ………』



妃響:『一緒に頑張ってみない?俺と。』



雅妃:『…………ッッ…………ッッ…妃響兄と?』



妃響:『うん、俺と。』



雅妃:『……………ッッ……うん……頑張る…』



妃響:『ん、泣いていいよ。雅妃頑張ってるしな。今まで辛かったもんな。頑張ったよ。

俺は朝妃から卒業、雅妃は竜妃から卒業しよう。』



雅妃:『…………ッッ……ック………うん……』



妃響:『 時間かかっても少しづつ前に進もう。大丈夫。俺も居るから。』





追い掛けるだけの俺の人生。




やっと終止符打てるかな?やっと……。

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